費用の一部が公費負担される医療

病気やけがの種類や条件によっては、国や地方自治体が健康保険に先立って優先的に給付を行ったり、健康保険の自己負担分を国や地方自治体が負担する場合があります。

社会的な防疫の意味を持つ法定伝染病に対する負担、治療のための研究を目的とする特定疾患や小児慢性特定疾患などの難病に対する負担などがそれにあたります。

公費負担の例として、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」で指定された感染症の場合を以下にあげます。

  • 解説

感染症についての公費負担

「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)では、感染力や罹患した場合の重篤性などに基づく危険性によって感染症を分類しています。そのなかで「新感染症」に罹患した人は全額公費負担、ペストやエボラ出血熱などの「一類感染症」または結核などの「二類感染症」に罹患して入院した人の医療費は、医療保険適用後、残額について公費が負担されます。

その他、医療費の一部が公費負担される疾病として、精神疾患、医薬品の副作用による病気などがあります。

公費負担は、対象となる病気や条例も改正されていきますので、詳細については居住する市区町村の役所の担当窓口へ問い合わせる必要があります。

市区町村の医療費助成

こども医療

市区町村によっては、こども医療費の自己負担分について助成を行っています。対象となる年齢や助成内容については、それぞれの市区町村によって違いますので、各自でご確認ください。また、居住地以外の市区町村で医療を受けた場合は、健康保険組合までお知らせください。

障害者・ひとり親家庭等

市区町村によっては、障害者やひとり親家庭等の医療費の自己負担分について助成を行っています。医療証を呈示することで窓口での支払いをする必要のない人、または減額されている人は、必ず健保組合まで医療証のコピーを提出ください。

申請書はこちら(申請書一覧)

なぜ医療証のコピーを提出するの?

医療費の自己負担分を確認するためです。

健康保険組合では、医療費の自己負担分に対して給付金を支給しています。医療費助成を受けている場合は、自己負担分を市区町村が負担していることになるため、給付金は市区町村に払われる仕組みです。しかし、ご本人から申告がないと、医療費助成を受けていることは分からず、健康保険組合から医療費の給付金が支給され、健康保険組合と市区町村の両方から給付を受けることになります。この事実が明らかになった時は、さかのぼって健康保険組合が支給した給付金を全額返還していただきます。

このようなことを避けるために、必ずご提出をお願いいたします。